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ちいさな彼女の小夜曲 レビュー 

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更新

今日はfengの4年弱前の作品、ちいさな彼女の小夜曲の記事です。

こちらもGWに暇を持て余したので購入しました。


実はfengの作品はほとんどやったことがないですね。
星かかはアニメは見ましたが、ゲームは買っておりません。
となると、青空の見える丘とあかね色くらいでしょうか。


本作を買った理由としては完全に歌がきっかけです。
こんな素晴らしいOP、EDの作品買うに決まっているだろう!と
(世間の評判はそこまで高くないことを知りつつ)


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それではいつも通りいきます。




つづき(ネタバレも含む可能性があります)

シナリオは5人。TRUEやサブキャラの攻略はありません。
攻略順はフリーのようです。


ルートそれぞれの時間は
共通 3.5h
汐音 2.5h弱
茉莉 2.5h弱
水夏 2.5h弱
楓 2.5h弱
花梨 2.5h弱
計15h

分岐自体は7話の水着を選ぶシーンで分岐しますが、
細々とした会話は変わるものの共通自体は9話まで続きます。

10話から個別に入り、大体15話くらいまで続きます。キャラによって多少ブレます。
大体1話あたり30分かからない程度のボリュームでしょうか。

分量もかなり平均的なうえに、話数構成なのは工夫してるなーと。
本作は起伏はかなり薄いため、長くてもおそらくダレます。
そういう意味で短すぎず、ちょうど良い分量かなと思ってます。


というわけでそれぞれのシナリオなどの感想を。


■共通
舞台は海辺の町、主人公の家は喫茶店を営んでおり、
メインヒロインと出会うところから話は始まります。

聖地は江ノ島になるのでしょうか。作中、横浜とかも出てきます。


基本的には学校と部活、アルバイトが中心で進みます。
夏休み期間中になるので学園生活感は少々薄いかもしれません。

毎日イチャコラ楽しく遊んでいる様が多いです。
主人公はなかなかのハーレム状態ゲーなので、耐性無い方はキツイと思われます。


話数区切りがありますので、自分はそこまでだれる印象はありませんでした。
共通は主に汐音以外の4人のキャラがバランスよく効いてるおかげで楽しめたのかなと。

その中で各ルートへの繋ぎになる描写は所々は入りますが、ほんの僅かです。


共通で弱いなと思う部分は毎日遊んでるだけで、大きいポイントに欠けるかなと。

それは学校行事でも良いし、旅行とかでもなんでもいいんですが、
せいぜい目の前の海行くくらいで、「特別なこと」が盛り込まれてないのは
エロゲとしては弱いかなあと思います。変化が無いというか。


というわけで共通はかなり退屈な普通の萌えゲと感じる人もかなりいるかなあ、と思います。
個人的には主に水夏とわわわ様のおかげでなんとかなりました。



■汐音
最後に攻略しました。

シナリオとしては
母親との仲違いを中心にした話になっています。

共通以降、メインヒロインなのに1番影が薄いんじゃね?思ってた汐音さんです。
共通冒頭の話を思い出したかのようにシナリオは展開します。

歌が異常に上手い設定とか、町の人魚伝説とかもありましたので、
竜宮城に返るわ的な不思議展開もありえなくはないのかな?
と思ってたんですが、至って内容はよくあるシナリオでした。


本作全体の特徴になるのですが、
本当に分かりやすい悪役とかシリアス展開とかはあまりないです。
ですので、シナリオとしての起伏にはかなり欠けるかなと思います。

個人的には後半の母親との話よりかは
恋人になる前ののヤキモキしてる部分のほうが好きでした。

他のルートも無難でしたので、
このルートくらいはっちゃけても良かったのよ?と個人的には思ってます。


キャラとしてはカワイイですが、存在感なさ過ぎるかなと。
ただそれ故にじわる場面もいくつかありました。


シーン数は6。
メインヒロインながらの数になっており、
地味にシチュエーションもマニアックなものになっていて刺さる人はいるかも…。



■茉莉
4番目に攻略しました。

シナリオとしては
人魚伝説を通して恋人へ→特に何事もなく終了

シナリオの前半は町の人魚伝説を一緒に調査、という形で進みますので、
「もしかしてこのルートこそ不思議展開とかあったりするのかな?」
なんて思っていたりしたのですが、全くそんなことはありませんでした。


前半を通して恋人になりますが、その後はかなり何事もなくEDまでいきます。
お嬢様設定なので、お家問題のシナリオかな?とプレイ中は思ってました。
(実際、それを匂わせるような描写は少しながらありました)

ところがほとんど何もなくEDまでいってしまったので、
「えっ?」って感想がかなり強いルートでした。
あまりにも凹凸に欠けすぎているルートでイマイチだったかなと思います。

共通をそのままやっているような気分になりました。


キャラとしては、可もなく不可もなく。
さっぱりしていて登場人物としては良いキャラではありますが、
ヒロイン的には特にくるものはない、といった立ち位置です。
声は若干気づきにくいですが、あの方のようです。雪菜ぁ。

個人的にはわわわ様を煽ってる時が1番面白くて好きですね。


シーン数は5。
どのルートでもそうですが、唐突にエロラッシュに入る節があります。



■水夏
最初に攻略しました。

シナリオとしては
近すぎた今までの関係にドキマギ→イチャラブと父親関係

共通では主人公と一緒に風呂に入るとか
色々無垢でポンコツ感満載の行動をカマしてくれた水夏さんですが、
その行動に違和感を感じるところから恋人へと繋がります。

後半は水夏の父親が出てきて、苦手な主人公と話題を呼んで完です。

本ルートは会話の掛け合いは結構気に入っていて楽しかったのですが、
後半は魅力が落ちて微妙だったかなと。
でも、何故か最後の最後の結末は好きだったりします。

本作の中で1番丸いルートかなと思ってます。
何よりポンコツ度が高いキャラのおかげで救われてるという印象が強いかなと。


キャラとしてはなかなか好きです。
かなりアホっぽいセリフとか行動が気に入っていました。
立ち絵とかも本作の中では1番好みです。


シーン数は5。
個人的にはルートよりも共通の無垢すぎる行動のほうがエロさを感じたという。



■楓
2番目に攻略しました。

シナリオとしては
昔に主人公との間にあった出来事→イチャラブ生活

共通から匂わせていた「昔なんかあった感」を回収して恋人になります。
本作の中では尖った部類のシナリオかなと思います。
内容も思ったよりもしっかりしていて、良い具合にすれ違いが描写されていたかなと。
ですので恋人になるまでの前半部分は良かったです。

後半はお付き合いの仕方だったり、イチャラブだったりがメインです。
さほど長くはないですが、少々退屈だったかもしれません。
キャラが気に入っていれば良いのでしょうが。


どうでもいいですが、本ルートは最後は季節が冬になります。
「あっ、このゲーム冬になるんだ」と思いました。


個人的にはキャラは普通です。
声はとても良いのですけど。気に入ってるのはそこだけかなと。
むしろ共通や他ルートの楓のほうが主人公とのズレを楽しめて好きです。


シーン数は6。
本作の中では安定したほうですが、やはりそういう作品でもないかなと。
結構な淫乱属性なおかげか、シーン数は多めです。



■花梨
3番目に攻略しました。


シナリオとしては
恋人になるまでのアレコレ→厨二病と自身について

厨二病キャラである花梨ですが、話もそれメインのものになってます。
こちらもいかにも普通なルートですが、個人的に良かった箇所がいくつか。

・恋人になるまでの過程が意外と良い
・恋人になってからの会話テンポが軽快で面白くて良い

といったところでしょうか。
ですので、普通なシナリオながら、なかなか楽しく読ませて頂きました。

これといったシリアスもなく、全体的に軽い感じに終わるところも
このキャラには合っていて良かったかなと。


キャラとしても、わわわ様はなかなかに好きです。
弄られキャラで面白い、声が甲高くて可愛い、割と素直なのが可愛い
といったところが個人的にポイント高いです。


シーン数は5。
平均以上にありますが、こちらもルート終盤での怒涛のエロ感がかなりありました。



■グラフィック
見ての通りかと思いますが、最近のゲームにしては癖は強めです。

原画は線は多いものの、なかなか不安定なCGも多いです。
塗りもあまり肉感のない(テカテカムッチリしていない)淡色になっています。
これはこれで好みの方はいるかもしれません。

2013年の本作ですが、さらに一昔前の萌えゲをやっている感じにかなり近いです。
最近ということを考えるとレベルは低めですが、慣れている方なら全く問題ないかと。


CGの枚数は少ないとは全く思いませんでしたが、
SDも含むため、多い方でもないかなと思います。

最近の流れに則り、
シーン数は予想外に多めでしたが、見た通り、どれも実用には至らないです。

何より、どのルートも終盤でエロラッシュ気味なので、唐突感がものすごいです。
導入や使い方に関してはかなりヘタクソだなぁと思いました。

おそらくエロに関しても並以上にしたかったのだろうという
気概は伝わってきますが、空回りしている印象です。



■サウンド
ボーカル曲はOPとEDの2曲です。

OP曲は「マリンブルーに沿って」

こちら、第1印象から良かったんですが、スルメ曲でもありますね。
メロディーや打ち込み音がキャッチで細かく、本作にぴったりで爽やかですし、
ボーカルと歌詞には勢いがありつつ、せつなさも感じます。


というわけで大好きです。
元々、本作は尖った部分は全く無いにしろ、雰囲気はかなり好きな部類に入ってます。
そこんところをかなり上手く昇華させてくれてる1曲だなと感じてます。

自分はこの曲はイントロアウトロとサビの入りが本当に好きですね。
最初はメロディーが好印象だったのですが、ここにきて歌詞が効いてきているな、と。


ED曲は「キスのひとつで」

こちらは好きな人なら1発で心を持っていかれる系の曲ですね。勿論、大好きです。
EDらしい入りも良いですが、個人的にはBメロからサビへの繋がりが最高だと思ってます。
こちらの歌詞も良く、思考を朝焼けのほうに持っていってくれます。


この曲のすごいところは、今までこれだけの美少女ゲームをやってきたのに
「あっ、このゲーム、特徴という特徴は無いけど、やって良かったなこれ」みたいな、
はじめてこの手のゲームに触れたときのようなモチベを思い出させてくれるところです。

実際、自分は「本当に雰囲気ゲーだなー、割と好きだが・・・面白いとは言わんな」
と思いながらずっとやってたんですが、EDで1発で気分を持っていかれました。

自分でも何故か分からないけど天井見上げて「あー・・・」ってなる
自分が本当に好きな部分に触れることが出来たときの美少女ゲーム特有のアレです。

ムービーで「ちいさな彼女の小夜曲」ってロゴが浮かび上がってくるところ、
雰囲気満点で最高でした。ああいう単純なものに意外と弱かったりします。


実はこのOPとED、現場で2回ほど聴いたことあるのですよね。
1回目はこの手のゲーム復帰して間もなかったので、「何の曲だよ」と。
2回目は完全に思考がやられてしまいました。

可能であれば、ゲームもちゃんとやった今、もう1回でいいから聴きたいかなと思ってます。
(どうやら当然のように人気曲のようなので、行くところ行けばほぼやるみたいだが)


このOPとED、作中でもインストでアレンジされて色々な箇所にフレームが使われます。
そのほかのキャラBGMなども良いほうかなと思います。
パッケージから想像できる、爽やかさ満点の世界観、BGMが保障します。


というわけでサウンド面はここ数年では屈指のレベルだと心から思ってます。

もしも歌を聴いて興味を持ち、パッケージを見て
「あっ、これ結構好きなタイプの作品かもなー」と思ったら
保障はしませんが、評判を気にせず凸してみるのもオススメかなと思います。。



■総評
面白いとは言えんので、他人には積極的に勧めたりすることはないです。

でも、「けど俺、やって良かったかな」っていう作品に出会えたかなと思ってます。

この手のゲームをやり、こういう作品に出会えるのは本当に嬉しいことです。

個人的には「話が面白すぎてクリックが止まらん!」「ゲームが面白すぎて時間泥棒!」
というタイプの作品よりも、「こういうの、好きだな。やってよかった」
と思える作品のほうが貴重だと思っているので。

(TVアニメなども全体的に意外とそういう傾向があるのですけどね。自分は)


やはり雰囲気と世界観がとても綺麗で落ち着くものになっているのがかなり大きいかなと。
その好きだなぁって気持ちをとても良いBGMとボーカル曲のおかげで昇華させてます。

(まあ逆に言うと、「ここが良かった!」と公言出来るのはそこだけなのですが)


シナリオもありきたりですが、
長さや構成の仕方を考えると、物によっては自分は悪くないものもあったかなと。

キャラ別の感想にも書きましたが、キャラによって
意外と背景作りが出来ていて、それを次第に解決するまでの過程があるルート
会話が軽快で、小さい話の区切り方も悪くなく、テンポ良く進められるルート

など、それなりに色があって「内容自体は普通すぎるけど、×じゃない」
という感想を持つルートがいくつかあったのもポイントが高いです。


惜しかったのは雰囲気かなと。
さっき良かったって言ったじゃん!といった具合ですが、活かしきれてない部分もあったなと。
もっと爽やかなCGとか使って心地よいシナリオを付けれたのかなと思います。

思い当たる中ではPULLTOPのころげて、や、見上げて、とかですかね。
あそこまで青春でなくてもいいですが、近い雰囲気は出せたんじゃないかなと。
そこまで出来ていたら勿論評判も良かったのでしょうが。

ということで、シナリオのレベル自体は決して高くはないので、期待は禁物です。


その他、2013年のゲームにしては少々古臭い雰囲気が残っている作品ですので
何もかもハイレベルにまとまっている作品ではないですが、
光るものはあった、と自分は思った作品です。
なんか、懐かしい気持ちに返れました。





キリがよく持っていたものを完遂したので、新作です。
立て込んでいて、今日(月末金曜)は赴くことが出来ませんでしたが。明日行きます。

とりあえずはニューリンと恋愛ルセットを今月購入しますが、
前者は「早くやりたい!」という気持ちを抱えていて、
後者は「噛み締めながらじっくりやりたいなぁ」と思っています。


最近、仕事が忙しくなってきている傾向なので
平日にやるペースは6月は大分落ちるかもしれませんが、楽しんでいきたいところです。

category: アニメ・ゲーム

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#  [2021/02/10 02:27] edit

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